海と共に生きる漂流民族・バジャウ族の村を訪れたら、天国だった話。
海に住み、海とともに生きる、漂流民族。
彼らは、海の上に家を建て、日々海に潜り、魚を獲って過ごしている。その名をバジャウ族という。(気になる人はバジャウ族とGoogle検索してみてください)
今回は、そんなバジャウ族の住む村に遊びに行ってきて、彼らと共に海に魚を獲りに行ってきたので、その様子をまとめてみました。
果たしてバジャウ族の実態はいかに?
と本題に入る前に、そもそも、なんで、バジャウ族の村にいったかに、軽く触れておきます。そう、僕の親友がバジャウ族の村に住んでいるからなんです。
彼の名は、松田大夢(以下ヒロム)
彼は21歳にして、バジャウ族の村に受け入れられ、一軒家を建てて、マイホーム暮らしをしている。彼は高校中退後、全財産数千円でフィリピンに渡り、ある時バジャウ族と出逢ったという。マイペースに我が道を歩む、真っ直ぐな地球愛に溢れた魅力的な男です。
ちなみに、彼のSNS(https://twitter.com/chilichilihot)を通じて流れてくる日々のつぶやきは非常に興味深いです。オススメ!
と、まぁ、前置きはこれくらいにして。
やってきました。バジャウ族の村。今回は大好きな仲間たちときました。自然を愛する僕の自慢の友人たちです。
ところは、フィリピンのセブ島。セブシティの南の海岸沿いに位置するマンバリンという地域に、バジャウ族の村はあります。バジャウ族についての詳細は、彼のブログに詳しく書かれています。併せてぜひ。
家は海の上に建ってます。本当にたってる。すごい。
家の内部はこんな感じ。(ヒロムの新居です)
うむ、綺麗。そして、二階建て。思ったより広い。
屋根を登るとこんな感じ。
海の上とは思えない景気。何時間でもここにいたいよ。
ちなみに、これが水浴び兼トイレスペース。大小問わず、排泄物はそのまま家の下の海にぽとりと。干潮時は、水がないので、臭いはまぁまぁします。例えて言えば、公園にあるぼっとん便所のようなイメージでしょうか。
お尻も、体も、バケツから水をすくって洗います。新感覚。でも、かなり気持ち良い。
家の間はこんな感じ。意外(?)にも碁盤の目みたいに整然としている。
と、家を軽く案内されたところで。
海へ行こう!とヒロム。彼は海を愛しているのです。
準備をすませて、いざ、海へ!
と思いきや、道が細いこと。細いこと。
やばいでしょこれ。
めっちゃグラグラしてるし、抜けそうじゃん。
「これ下に落ちたりしないの?」と聞くと、「よく落ちてるよ」とヒロム。よく落ちてるよじゃないよ。やばいって。笑
そんな感じでビビってると、子供達に笑われます。子供達は、慣れた足取りですいすいと追い抜いていきます。慣れるものなのか、これは。
やっとの思いで、舟着き場へ。いざ。
舟もたくさん。さすが漂流民族といったところか。
ただ、近年の都市開発の余波で、水は汚れてきてるみたい。匂いもなかなかきつい。
『10数年前はここの海もめっちゃ澄んでてゴミなんてなくて家の周りにも魚いっぱいいた。小さいころは家の前の海でよくビーチバレーしてたなぁ。周囲の開発が進んでから、ゴミがたくさん流れてくるようになって海も汚れてこんなに汚くなった。』
ヒロムの相棒のバジャウ族のデンジはそう言う。考えさせられる。
ふと、横をみると、犬の屍体が流れている。おお。
とまぁ、そんなこんなで、舟に乗り込む。これがバジャウ族の舟。イケてる!
いったん、さようなら、バジャウ族の村。本当に海の上にあるんだなあ。としみじみ。
しばらくすると、水が綺麗になってくる。
期待も膨らむ。
綺麗な海が近づくと、自然とテンションもあがる。
そして、そして、
そして、、
ぎゃー、なんだこれは。
すごい。すごい。綺麗すぎる。
こんなにも綺麗な海があってよいのか。
テンションが上がったまま、海へ飛び込む。
あぁ気持ち良い。
なんて綺麗な海なんだろう。ちょっと、探すと、魚もたくさん泳いでる。うわあ。
あまりの透明度に驚きを隠せない。さすがセブ島。
魚がいると放っておけないのがバジャウ族とヒロム。
さっそく、バジャウ族オリジナルのヤスを片手に潜っていくヒロム。
彼らはヤスはもちろん、フィンまでを手作りで作るのです。ちなみに、フィンはトイレのふたを作って作ってるみたい。
すごい生きる知恵だ。
すぅーっと海に入って、狙いを定めるヒロム。
パーン。とヤスを放つ。傘の骨だよ、これ。
おお、命中。すごい精度。
その後も次々獲物を捕らえていくヒロムとバジャウ族達。
漂流民族というだけあって、潜りもすごいものを見せてくれたが、彼らと対等に(いやもしかしたら彼ら以上に)魚を突き続けるヒロムがそこにはいた。
躍動していた。
彼はもうすっかりバジャウ族の人間だった。
いつも部屋で寝てばかりいるヒロムは何だったんだ。。。
開始15分ほどでこの量。勇ましいことこの上ない。
バジャウ族も負けじと狩り。すごい勢いで食料が集まってくる。
僕も負けじと突きます。
お?おお?
うわー、ウミヘビだ。ウミヘビ獲ったどー!
ほお、カッコ良い。一目惚れしちゃうよ。
ちなみに、猛毒みたいです。そそられるね。
と、大物?も獲りつつ、皆んなで楽しく潜り続けました。
いやー大漁ですね。素晴らしい。
干潮時のみ現れる島でビーチリゾート気分を味わったり、
皆んなそれぞれ、思い思いに楽しんでいました。
だんだんとお腹がすいてきたところで、獲った生き物たちを調理して食べよう。ってことで、島に移動して調理をすることに。
ぶっちゃけ、わざわざ島にいくのだるいな。って思いましたが、良い意味で期待を裏切られることになりました、、、!
おっ!?!?
お!
おおおおー!!!!!!
一言、天国。
こんな素敵な場所があるなんて。地球って素晴らしい。😭
いざ、調理へ。
まずは、ウロコをとります。ざくっざくっ。
その間に、野菜を切って、用意した酢をあえます。(バジャウ族と聞くと、超原始的な生活をイメージするかもしれませんが、家から歩いて行ける距離に市場もあり、野菜やお酢などはそこで購入しています。)
魂の料理人・デンジ。ヒロムの相棒です。いい笑顔!
デンジは絶賛日本語を勉強中。可愛い!
そして、
完成!!!!!
バジャウ料理です。カラフルな彩りに食欲もそそられます。
食べてみます。いただきまーす!!!
うん、うまいっ!最高です。
さっきついでに獲ったウニも食べます。
ぱくり。 (ヒロム絵になるなあ。。。)
あぁ、ウニだ。美味しい。。。
魚ばかりではなく、育てている鶏も食べます。
もちろん、その場で捌いて。。。
捌く過程も含めて、食べるってことなんだなと強く実感。すべての食べ物は生きている命だしね。
ちなみに、余談ですが、ウミヘビも食べました。
皮に切れ込みをいれて、、、
すぅーと切ると、
なんと、綺麗に皮が剥がれました!
スープにして食べました。
気になる味ですが、ウミヘビは見かけによらず?淡白でしたが、噛みしめれば噛みしめるほど、旨味が出てくるタイプの食材で、意外にもおいしかったです。あと、体によさそうな気がしました。エネルギー補充。
大満足なご飯を満喫した後は、バジャウの村へ戻ります。
村に着くと、 村の人たちとの交流を楽しみました。
夜は一緒に飲んでお話ししたり(皆んなお酒好きすぎ)
歌ったり、踊ったり、最高でした。
ちなみに、夜食にはウミガメが出てきました。どこまで魅力的な村なんだ。あぁ、最高です。
ウミガメを片手に満面の笑みのデンジ。
ウミガメ美味しかったなー。
そんなこんなで、とても濃厚で、ぎゅーっと自然の魅力や人の愛が詰まった時間をすごすことができました。バジャウ族、素敵すぎる。恋に落ちました。
ちなみに、コミュニケーションはどうするのか?
もちろん、英語をしゃべれる人もいますが、基本的には、現地語(バジャウ語やビサヤ語)しか、しっかりとは通じません。ただ、ヒロムが現地語をマスターしているので、通訳の役割もしてくれます。なんて心強いんだ、ヒロム。
ここに関しては一緒にいったゆーすけが素敵な投稿をしていたので、それを引用させていただきます。
現地では英語が通じる人が半々くらいで意思疎通がなかなか難しい。そんななかダンスは見て分かる、聞いて分かる、という優れた共通言語なのだとを強く感じた。この共通言語を使うことで、オカマもちっちゃい子も薬物中毒者も色んな人と仲良くなることができた。ダンスには感謝しかない。ダンスは世界に多くのコミュニケーションをもたらし、平和にしているんじゃないのかなあ、と思った。
実際、彼のダンスは多くの人を惹きつけ、バジャウ族との距離を一気に縮めてくれた。すごかったよ。
彼が踊ると、一瞬で人が集まってきた。一躍、時の人に。
とまぁ、こんな感じで、一緒に海泳いで魚獲ったり、料理作って食べたり、お酒飲んだり、船乗ったり、キャンプファイヤーしたり、雑談したり、歌ったり、踊ったり、しているうちに彼らとの仲も深まっていき、益々楽しい時間になっていくのでした。
子供も超可愛いし
バジャウ族はみな素敵な人たちだし
子供は超可愛いし
とにかく意心地がよく、安心感にあふれた場所でした。初めて行ったのに、まるで家に帰ったかのような気持ち。
そして、生きているという実感に溢れた場所でもありました。なにもかもが剥き出しのまま残されているというか。純粋なものがそこにはありました。そして、皆んなで生きていくんだという空気、助け合いの精神がしばしば垣間見えていました。
他でもなく、彼らはそこで生きていました。
どんな差別を受けようと、どんなに貧しかろうと、彼らは優しく、陽気で、強い。日々を精一杯生きている。
バジャウ族の村では、何をしても幸せだったし、何もしなくても幸せでした。彼らとの毎日が僕にとって大切な時間でした。あぁ、こんな素敵な場所が地球にあったなんて。来られて本当に良かった。
案内をしてくれたヒロムと温かく受け入れてくれたすべてのバジャウ族の皆んなに心からの感謝です。
そんなヒロムですが、現在、バジャウ族の村でこんな壮大な計画を企てています。
彼のこのプロジェクトが上手くいくかはわかりません。細かいところの詰めも甘い気もします。けれど、ヒロムの前ではそうした突っ込みは大きな意味を持ちません。彼は彼なりに信じる道で既に挑戦を始めています。僕自身、今回彼の元を訪れて、バジャウ族たちと楽しい時間をすごす中で、心の底から応援したいと感じました。
こういう生き方をしている仲間がいるだけで嬉しいし、ヒロムには今後もヒロムらしく突っ走って欲しい。彼の挑戦も少しでも多くの人に知っていただきたいです。
ヒロム、頑張れよ!全力で応援してるよ!!!
ちなみに、ヒロムはいつでもウェルカムみたいなので、もしこの記事を読んでバジャウ族に少しでも興味を持たれた方がいましたら、ぜひ彼に連絡してみてください。(僕に連絡してくだされば僕経由でも紹介します)
ということで、ぜひ皆さんも、バジャウ族のもとへ足を運んでみてください。そこでは、素晴らしい自然と愛に溢れた世界があなたを待っています。
最後に。一緒に行った仲間たちの動画です。
ここにいくとこれくらいのテンションになること必至です。自然好き、人間好きには激しくお勧め!!!
(終)